CRYENGINEとは

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概要

CRYENGINEとはゲームエンジンの一つで、 主にFPSなどの3Dゲームを作成するのに使われます。 また、 ニコニコ動画では様々なキャラクターを躍らせ、 ムービーを作成するのに使われている ようです。

バージョン

以前のバージョンについてはこのページを参照してください。 2016/03/16に「CRYENGINE V」が公開されました。 公式サイトからダウンロード購入できます。

CRYENGINE Vから「サブスクリプション」形式ではなく「Pay What You Want」形式に変更されました。 Pay What You Want形式では払いたいだけ払う、 つまり利用者がCRYENGINEの値段を設定することができ、 0ユーロを指定することで無料でCRYENGINEを利用することもできます。

また、別に月額料金を支払うことで、 有料カスタマーサポートであるInsider Memberships が受けられるようです。

専用のアセットストア「CRYENGINE Marketplace」で、 サウンド・3Dオブジェクトなどの各種素材を購入できるようです。

CRYENGINE Vの特徴としては、 低オーバーヘッドのレンダリングエンジンとDirectX 12のサポート、 VR対応、 新しいカスタマイズ可能なエディタのUI、 新しいパーティクルシステム、 新しいボリューメトリッククラウドシステム、 C#でのスクリプティング、 などが挙げられます。

Cryengineに触れてみた感想

Cryengineに触れてみた感想を少し書いてみます。

GameSDKについて。 Cryengineというゲームエンジンを選択する大きな理由として、 FPSのひな形となるGameSDKというサンプルプロジェクトがあります。 これを使えば、FPSであればほとんど手を加えることなく、それなりに見栄えのするものが作れます。 やや煩雑な手順は必要ですが、ネットワーク対戦の機能も初めから用意されています。 ですが、いざカスタマイズしようとすると、 処理がC++, Lua, Flow Graphの3種類で書かれており、 さらにC++のソースコードもかなり大規模なため、 少なくとも個人レベルでは単純なカスタマイズですらままならないでしょう。

プログラミング環境について。 CryengineにはFlow Graphというビジュアルスクリプティングシステムがあります。 Flow Graphでは、マウスでノードをリンクしていくことで、 プログラミング言語によるコーディングをせずに処理を作ることができます。 しかし、このFlow Graphのできがあまりいいものではないです。 まとなループ構文が無かったり 文字列や配列の操作がほとんどできなかったり、 エンティティの生成と破壊でエラーが出たりします。 少なくとも実用に足るものではないでしょう。 ビジュアルスクリプティングシステムにこだわるなら、 別のゲームエンジンであるUnreal Engineのブループリントを使うべきだと思います。 ただし、将来Schematycという新しいビジュアルスクリプティングシステムが実装される予定です。 Schematycはオブジェクト指向な感じに強化されており、 まだ実装されていない機能も多くありますが、 今後に期待したいです。 他には、使えるプログラミング言語として、C++とC#、それと補助的にLuaがあります。 いかんせん情報が英語でも少ないせいで、 これを使って何かミニゲームを作るということさえままなりません。 プログラミングするなら、 別のゲームエンジンであるUnityを使うべきだと思います。

3Dについて。 3Dについては、益田 貴光さんがを出しておられます。 2017年5月現在Cryengineに関する日本語で書かれた唯一の書籍で、 バージョンがEaaSの頃と古いですが、 エディタの使い方からレベルデザイン、3DCGのインポート、アニメーションなどについて書かれています。 私自身は3DCGソフトの使い方に明るくないため、 blenderで自作したサイコロをインポートするのがせいぜいでしたが、 3DCGを作れる方なら試しに使ってみるのもいいのではないでしょうか。 ただし、前述のようにプログラミング環境が悲惨なため、 「ゲーム制作」が目的で使うのはお勧めしません。

私の結論としては、 Cryengineをゲーム製作に使うのはやめたほうがいいんでないかなと思います。

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